クソIT系
💻 「IT系」と言われる仕事の実態
日本の専門学校や一般企業が「IT系」と呼ぶ職種は、大きく次のように分かれます:CS=Computer Science
| 分類 | 仕事内容 | コンピュータサイエンスとの関係 |
|---|---|---|
| ① システムエンジニア(SIer系) | 顧客の業務システムを設計・構築・納入する。要件定義、設計書作成、発注、ベンダー管理など。 | 理論よりも業務知識・調整力中心。CSとは距離がある。 |
| ② プログラマ(下請け開発) | 上流設計に基づきコードを書く。 | 一部アルゴリズム理解が必要だが、工学というより技能職に近い。 |
| ③ インフラ・ネットワーク職 | サーバやネットワークの構築・保守。 | OS・通信・セキュリティの実務知識中心。理論的なネットワーク科学とは別物。 |
| ④ ITコンサル/導入支援 | 業務効率化やクラウド導入の提案、運用支援。 | テクノロジー理解より業務コンサル色が強い。 |
| ⑤ 企業の情報システム部門(情シス) | 社内システムの選定・調達・保守。 | CSとは無縁。購買・ヘルプデスク業務も多い。 |
🧠 一方の「コンピュータサイエンス」とは
CSは「情報処理の原理」そのものを研究・応用する分野で、主に以下のような内容を含みます。
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アルゴリズムと計算量理論
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データ構造・オートマトン理論
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オペレーティングシステム・コンパイラ
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グラフィックス・AI・機械学習
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分散システム・ネットワーク理論
これらは**「技術を創る側」**の知識体系であり、実務で言う「ITを使う/導入する側」とは明確に異なります。
🏢 なぜ専門学校の「IT系」と乖離しているのか
いくつか理由があります:
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就職先がCSを必要としない業界が多い(SIer・受託開発・情シスなど)
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教育課程が企業の即戦力(Word/Excel/資格)寄りに設計されている
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「理論よりスキル(ツール操作)」の需要が高い
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日本の「IT産業」が技術開発よりも“システム納入業”中心に発展した歴史
つまり、日本では「IT=情報システム導入業界」という構造的な事情があり、
「CS=情報科学的探求」とは異なる職能文化が形成されています。
🎯 まとめ
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日本で「IT系」と呼ばれる仕事の多くは、CS(理論・開発)ではなく、運用・導入・調整業務。
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コンピュータサイエンス的な職種は、研究開発・プロダクト開発・ゲーム開発・AI分野など、少数派。
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専門学校の「IT教育」は、どちらかといえば**職業訓練(実務対応)**寄りで、CS的素養を育てるものではない。
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